青春のジェットコースター

2000年前に成立されたとされるヨーガの根本経典ヨーガスートラ、この経典の中には私達をより成長させてくれる為の教えが説かれています。

その中に「苦行(タパス)」と言う教えがあります。ヨーガスートラではこの苦行を積極的に経験していく事を奨励しています。


私達は日々の生活の中で、無意識に苦しみよりも楽な方を選択する事が多いのかもしれません。

ではなぜヨーガスートラではタパスを推奨しているのか...。ヨーガスートラには「タパスによって超自然力が得られる」と記されています。そして超自然力とは凄い力と言い換える事が出来るでしょう。


私達が苦しみを感じる時とは、どの様な時なのでしょうか?

それは自分の許容範囲を超えた出来事が目の前に差し出された時、私達は心が波立ち苦しみを感じるでしょう。

最初は苦しい思いをするかもしれませんが、数度と許容範囲を超えた出来事を経験する事で、苦しみの対象は自分の許容範囲の中の出来事へと変わっていきます。そして以前苦しんだ現実が目の前に差し出されても心は波立たなくなるのです。


例えば子供は経験も浅く、自分の許容範囲も狭いため小さな事で動揺してしまいます。しかし年を重ね、学校や社会で苦しみを何度も経験していきます。言わば人生に置いてのタパスを行っていくのです。そして様々な経験を積み重ね、自分の許容範囲を広げていく事によって、小さな事では心が波立たない大人へと成長していくのです。


私は子供の頃からジェットコースターが苦手でした。苦手というより、あのスピードを見ていると乗っている人の気持ちが理解出来ない、などと思って1度も乗った事がありませんでした。高校3年の夏、学校の遠足で静岡県にある遊園地へと行きました。到着してみると立派な遊園地でアトラクションも沢山あり、みんなのテンションは大盛り上がり!でも何故か?他のお客さんは見当たらなく園内はガラガラでまるで貸しきり状態でした。

私達は4人グループになり、目当てのアトラクションに向かいました。私の希望はコーヒーカップ、もしくはゴーカート...頑張って空中ブランコでしたが、やはり高校生の好みは絶叫マシーン、いきなりジェットコースターへ向かう事になりました...。

出来る事なら乗りたくないのですが、「私は怖いから乗るのを止める」とはかっこ悪くて言えません!!


私も男だと腹をくくり、今まで避けてきたジェットコースターに乗り込みました。園内はガラガラですので待ち時間も無く、一番怖い先頭車両に乗せられました。

安全ベルトが下がり、もう身動きが取れません。「ガタッ!ガタッ!」とコースターはゆっくりと動き始め、遥か上空へと私達を連れて行きました。いつ落下するのかと、恐怖と不安とが入り混じり、手にびっしょりと汗をかいていました。そこから先の世界は私の許容範囲を遥かに超えた出来事でした。

高さも恐怖もピークに達し、コースターはいきなり急降下!その後には1回転!ものすごいスピードで右カーブ!そしてまた1回転!!。気を失いそうな重力を感じながら私にとっての初めてのジェットコースターはようやくゴールを迎えました。

「あぁーこれで大好きなゴーカートに行ける」と思ったその時、私のグループの男性が「もう1周行っちゃおうゼ~!」と叫びました!?。園内はガラガラ、アトラクションの担当員の方もノリのいい方で「もう1周行ってらっしゃ~い」と我が耳を疑う一言(泣)。

そして私にとってのタパスの旅がまた始まりました。そして気付けば、私達は6周もしていました。


するとどうでしょう!?始めはあれほど怖がっていたのに、何周もしていると少しづつ楽しくなって来たではありませんか。苦しみでしかなかったジェットコースターを何度も経験する事で、許容範囲の外側にあった現実が、許容範囲の中の出来事へと変化しジェットコースターを楽しめるようになりました。途中余裕が出てきて、両手を離して楽しんでいる自分がそこにはいました(笑)。今では、絶叫マシーンが大のお気に入りになりました。


私達は日々の生活の中で苦しみを避け、楽しい事だけを経験したいと思うものです。ですが苦しみの中にこそ自分を成長させ、新しい世界へと続く扉が隠されているのかもしれません。

私達が今手にしている幸せ、それは楽な事ばかりを経験して築きあげたものでしょうか?そこには必ず苦しみも経験しているはずです。苦しみの先には素晴らしい世界が広がっているのを私達は知っています。


そしてその素晴らしい世界は無限大に広がっていて、これから先の未来、私達を待ち続けています。いつまでも自分の許容範囲の中で生きるのではなく、勇気を出して新しい世界の扉を開いていきましょう。扉の鍵は、すでに手中にある事をいつでも思い出していけますように...。

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「高校3年生の時撮った家族写真」

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